ラジカル塗料とは一体どんな塗料？その特徴やデメリットについて解説

こんにちは！胎内市の外壁塗装業者「伊藤塗装」です。

外壁塗装の塗料には様々な種類がある事はご存じの方も多いかと思います。塗料には多くの種類があるため、現在外壁塗装を検討されている方の中には「シリコン塗料とフッ素塗料、どっちにしよう」「ラジカル塗料って何？」と使用する塗料について迷われている方もいらっしゃるかと思います。そこでここではそんな塗料の中でも「ラジカル塗料」に焦点を当て、ラジカル塗料とは一体どのような塗料なのか？またそのデメリット等についてもお話させて頂きます。ラジカル塗料はコストパフォーマンスの良い塗料として人気がありますが、デメリットも知った上で使用する事で満足の出来る外壁塗装に繋がりますので外壁塗装を検討している方は参考にしていただければと思います。

ラジカル塗料とは、「ラジカル制御型塗料」とも呼ばれ、主に紫外線による塗膜の劣化を抑える機能を持った酸化チタンを使用した塗料の事を指します。現在外壁塗装で使用されている塗料の中で主流となっているシリコン塗料と比較しても耐候性が高く、色あせやチョーキングが起こりにくいのが特徴です。シリコン塗料の耐用年数が10年～13年とされている一方、ラジカル塗料は使用されている樹脂にもよりますが12年～15年の耐用年数と言われており費用の差もそこまでないため、シリコン塗料よりもコストパフォーマンスが高いです。

酸化チタンとは塗料の中核となる成分であり、いわゆる白色顔料です。可視光を散乱させ、白さや明るさ、不透明性を付与します。しかしこの酸化チタンは紫外線を吸収する事で「ラジカル」を発生させる性質を持っており、従来の塗料ではこの酸化チタンがラジカルの発生源となって塗膜の劣化を引き起こしていました。

「ラジカル」とは、酸化チタンが紫外線に当たることで発生するエネルギーです。このラジカルは周囲の物質と反応して劣化を引き起こす性質を持っており、外壁塗装の塗膜に含まれる樹脂がラジカルと反応することで塗膜の劣化を引き起こします。塗膜の色褪せやチョーキングといった劣化症状はこの「ラジカル」の発生が原因の一つとなっています。

ラジカル塗料はこの「ラジカル」の発生を抑えたり発生した「ラジカル」を封じ込めたりする技術（ラジカル制御技術）が搭載された酸化チタンを使用した塗料のことを指します。これによって紫外線による塗膜の劣化を抑え、塗膜の寿命を延ばす事に繋げる事に成功しています。

・デメリット①：濃色だとラジカル制御の機能を発揮しづらい

ラジカル塗料の重要な性能は塗料に含まれる酸化チタンにあります。しかし酸化チタンは白色顔料のため、塗料が濃色の場合には含まれる酸化チタンの量も少なくなりラジカル制御の機能を発揮しづらくなってしまいます。ただ、発生するラジカルの量も少ないことから濃色はそもそも色あせしづらい色ではあります。（劣化によりツヤが無くなるためそれによって色あせを感じる場合もあります）

・デメリット②：色の選択肢が少ない場合がある

酸化チタンは白色顔料のため、ラジカル塗料ではそもそも濃色を選択できず色の選択肢が少ない場合があります。そのためもし色にこだわりがある場合にはデメリットに感じる可能性があります。

・デメリット③：製品や施工実績が少ない

ラジカル塗料は比較的新しい塗料のため、製品の種類や施工実績が少ないというデメリットがあります。メーカーによって耐久性の検証は行われているものの、塗料の耐久性についてはあくまで予測によるものである点はデメリットかも知れません。

ラジカル塗料は紫外線によるラジカルの発生を抑え、耐候性を向上させた塗料です。シリコン塗料に比べるとコストパフォーマンスが高いため、特徴やデメリットを理解した上で後悔の無い選択を行いましょう！